妊娠中に感染しないために

妊娠中の感染に注意しなければならない理由

妊娠中のお母さんがサイトメガロウイルスに感染すると、胎盤や血液を通じて母親から胎児に感染してしまい、赤ちゃんが何らかの障がいを持って生まれてくることがあります。これをサイトメガロウイルス母子感染(または先天性感染)といいます。

特にサイトメガロウイルスの先天性感染症に対して今のところ国の認めた治療薬、感染を防ぐためのワクチンがありません。ですから、お母さんが妊娠中に感染しないことがとても大切です。

成人女性のサイトメガロウイルス抗体保有率成人女性の70% は既に、サイトメガロウイルスに感染したことがあり、血液の中に抗体(免疫)を持っていますが、30%は感染を防ぐための抗体を持っていません。 抗体を持っている方でもサイトメガロウイルスに感染することがありますが、抗体を持っていない方は、サイトメガロウイルスの感染を受けやすいので、特に注意が必要です。

妊娠中の感染以外に、分娩時・授乳・輸血・感染者(特に子供)との接触によりサイトメガロウイルスに感染しますが、未熟児を除き、生後に感染した赤ちゃんやお子さんには、ほとんど症状は無く、健康問題は発生しません。

胎児を守るために特に気を付けたいこと

サイトメガロウイルスは、感染したお子さんの唾液や尿にでてきます。
実は、妊婦さんにおいてサイトメガロウイルスの主要な感染経路は、上のお子さんを含む周囲のお子さんです。でも、上のお子さんにとってもお母さんはかけがえのない存在です。これまで通り、愛情を持って接してあげて下さい。その時に下記の点に注意するだけで感染のリスクを1/5 ~ 1/10まで、減らすことができます。

  • 1

    頻繁に石けんと水道水で15 ~ 20 秒間、手を洗いましょう。
    特に、おむつ交換、お子さんの食事、鼻水やよだれの処理、オモチャを触った後は念入りに手洗いしましょう。

  • 2

    お子さんの唾液やおしっこがついてしまったオモチャや家具等は、きれいに拭き取りましょう。サイトメガロウイルスは石けん、アルコール、漂白剤などに弱いので、手洗いや掃除の際は、水だけではなく、こうしたものが入った、薬局で売っている消毒薬を使うと効果的です。

  • 3

    よだれのついたお子さんの手やオモチャが口の中に入らないようにしましょう。

  • 4

    食べ物、飲み物はお子さんとは別にし、同じ箸やスプーンやフォークも使わないようにしましょう。

  • 5

    お子さんにキスをするときは頬や唇へのキスはやめましょう。
    そのかわりおでこにキスしたり、抱きしめてあげたりしましょう。

  • 6

    サイトメガロウイルスは乾燥に弱いので、敷物や布団類は天日で十分に乾燥させましょう。

  • 7

    保育所などお子さん方と接する機会の多い職場で働いている場合は、職場でも①~⑥の感染予防法を実践しましょう。